ふ。彼女等はそれによつてどの位慰められることであらう。
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ゆくりなく流れ会ひたるものながら沙にあらめと勿告藻《なのりそ》と抱く
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これは鎌倉の海岸で作者が見賭した一静物を歌つたものではあるが、実は人生そのものの象徴で、あらゆる夫婦あらゆる恋仲はこのあらめとなのりそとに過ぎないのである。
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人の世の掟の上の善き事もはたそれならぬ善き事もせん
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これは晶子さんの道徳標識ともいふべきで、正にこの通りのことを実行された。世の中でいふ善事は凡て之を行つた。しかし同時に世の中で必ずしもよしとしない善事を躊躇せずに行つた。女性解放の如き、男女共学の如き、敬語廃止の如き、死者尊重をやめその代りに生者尊重を力説する如き、御堂関白礼賛の如きその例は無数にあつて因習に囚はれた世人の大多数の肯ぜざる所を善事と信ずるが故に或は行ひ或は説いたのであつた。
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腰越へ向ふ車を見送りて寂し話を海人の継げども
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昭和四年頃暫く鎌倉姥ヶ谷に行つてゐた時の歌。ある日七里が
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