うとしてゐる今頃はとうにうら枯れてしまつたことだらう。蓋し凋落の秋の心持を「泡盛草」に借りて表現するものであらうか。
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左右を見後ろを見つつ恋せよと祖のいひしことならなくに
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四方八方見廻しながら注意深く恐る恐る恋をしろなどと私達の祖先はそんな教訓は残して居ません、それだのに如何でせう、私の態度はそんな教訓でも残つてゐて、それに従つてでも居るやうではないか、何といふ恥知らずなことであらう。
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いと親し疎しこの世に我住まずなりなん後も青からん空
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十年後私が死んで地上に居なくなつた場合の秋の空を思ふと、やはりけふの様に青い事だらう、さう思つて改めて空を見ると、空の青さが親疎二様に見えて来る。親しいのは今の青。親しくないのは後の青。
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よき人は悲しみ淡し我がどちは死と涙をば並べて思ふ
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善人賢人の悲しみを見るに淡々として水の様だ。それに対して我々のそれは如何かと云ふと、涙の隣に死が並んでゐる。悲しむ時は死ぬほど悲しむ。これは作者晶子さん
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