すからどこまでも捨てずに行きます、しかしこの度のことは何としてもただでは許せません、これから重い刑を申し渡しますからその積りでおいでなさい。要するに口説歌とでも解すべき、抒情デテエルであるが、これも新古今辺から躍出して多少とも新味のある明治の抒情詩を作り出さうとした作者の試みである。

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雪積る水晶宮に死ぬことと寒き炬燵となど並ぶ[#「並ぶ」は底本では「茲ぶ」]らん
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 私は今雪の降り積る水晶宮の中で氷の様な冷い神々しい感じで静かに死んでゆく。それだのにその側に那須温泉の寒さうな炬燵が置いてある、どうしたことであらう。これは恐らくは実際に見た重病人の幻像であらう。

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昔の子なほかの山に住むといふ見れば朝夕煙たつかな
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 明治の末年故上田敏先生が大陸の象徴詩を移植しようとして訳詩の業を起され、当時の明星が毎号之を発表してそのめざましい新声を伝へたことがある。それらは後にまとめられて海潮音一巻となつた。この訳詩は、上田さんの蘊蓄がその中に傾けられたとでも言はうか、その天分が処を得て発揮されたと
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