《ねじに》してやさしき人の骸《から》と云はれん
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 作者には斯ういふ女らしいやさしい一面がある。その一面を抽出して手の平の上で愛撫してゐる心持、それがこの歌である。

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少女子が呼び集めたるもののごと白浜にある春の波かな
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 昭和十年早春偶※[#二の字点、1−2−22]上京した蘆屋の丹羽氏夫妻等と伊豆半島を一週し、その途上二月二十六日先生の六十三の誕生日が祝はれた。即ち 浅ましや南の伊豆に寿し君が[#「が」は底本では「か」]六十三春かこれ といふのがそれであるが、この行病を得て遂に起たず 歓びとしつる旅ゆゑ病得て旅せじと云ひせずなりにけり とそれが先生の最後の旅行になつてしまつた其の件、下田から白浜へ来て作られた歌の一つ。びちやびちや打ち寄せる静かな春の波の様子が情趣豊かにあらはされてゐる。又同じ波は 白浜の砂に上りて五百波暫し遊ぶを遂ふことなかれ とも歌はれてゐる。

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生れける新しき日に非ずして忘れて得たる新しき時
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 私達の間に新らしい日が産れて、その為に仲が
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