のなれば長きかひなし武蔵野の路
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何時の日であつたか、皆で多摩墓地へ詣でた事がある。その帰途車がパンクして仕方なしにぽつぽつ歩き出したことがあつた。それによつて多摩に通ずる街道の真直ぐでどこまでも長いことを皆身にしみて経験した。君の辿られる天路へ之が通ずるものならこの長い長い武蔵野の路もその甲斐があるのだがと、この一些事さへ立派な歌材を提供したわけであつた。
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来啼かぬを小雨降る日は鶯も玉手さしかへ寝るやと思ふ
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愛情の最も純粋な優にやさしい一面を抽出して他を忘れた場合斯ういふ歌が出来る。糸の様な春雨が降り出した。それに今朝は鶯の声がしない、きつと雨を聞きながら巣の中で仲よく朝寝をして居るであらう。今日の様な世相からこんな歌の出来た明治の大御代を顧るとまるで※[#言+虚、第4水準2−88−74]のやうな話である。
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魂は失せ魄滅びずと道教に云ふごと魄の帰りこよかし
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人の生じて始めて化するを魄と曰ひ、既に魄を生ず、陽を魂と曰ふ(左伝)又魂気は天に帰し、形魄
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