方へ近づいて行つた。それは生気ないあたりの草木のなかにあつて、ずばぬけて美事な、みづみづしい樫の大木であつた。まるで巨大な天の蝋燭のやうに、その樹は彼の眼に喰入つて来た。
底本:「日本の原爆文学1」ほるぷ出版
1983(昭和58)年8月1日初版第一刷発行
初出:「近代文学」
1948(昭和23)年10月号
※連作「原爆以後」の4作目。
入力:ジェラスガイ
校正:門田裕志
2002年7月20日作成
青空文庫作成ファイル:
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