2 不思議なヤーフ
私が言葉をおぼえるというので、主人も、子供たちも、召使まで、みんなが私に言葉を教えてくれます。
私は手あたり次第、物を指さしては名前を聞きます。そして、その名前を手帳に書き込んでおいて、発音の悪いところは、家の者に何度もなおしてもらいます。それには、下男の栗毛の子馬が、いつも私を助けてくれました。
この家の主人は、閑なときには何時間でも、私に教えてくれました。彼ははじめ、私をヤーフにちがいない、と考えていたのです。しかし、ヤーフの私が物をおぼえたり、礼儀正しかったり、綺麗好きなので、彼はとても驚いたらしいのです。ヤーフなら決して、そんな性質は持っていません。彼に一番わからなかったのは、私の着ている洋服のことです。あれは一たい何だろう、やはり身体の一部分なのだろうかと、彼は何度も考えてみたそうです。
ところで、私はこの洋服を、みんなが寝静まってしまうまでは決して脱がなかったし、朝はみんなが起きないうちに、ちゃんと身に着けていたのです。
馬のようにものが言えて、上品で利口そうな、不思議なヤーフが現れたと、私のことが評判になると、近くの馬たちが、た
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