アれはほんとに塵をなめるのだということがわかりました。
 宮廷に着いて二日目に、私はいよ/\陛下の前に呼び出されました。すると、私は腹這いになれ、と命じられました。そして、陛下の前まで進んで行き、床の塵をペロ/\なめろ、と言われました。もっとも私は外国人なので、特別の扱いをされて、床は綺麗にしてありましたので、塵も大したことはなかったのです。しかし、これは全く特別扱いで、この国の一番偉い人と同じように扱ってくれたわけです。
 ひどいのになると、宮廷で気に入らない人がやって来ると、わざ/\塵をまき散らしておくのです。
 私はこの宮廷で、ある大官が口の中を塵だらけにして、ものも言えず困っているところを見ました。もしこんな場合、相手が陛下の前で、唾を吐いたり、口を拭いたりしたら、すぐ死刑にされてしまいます。
 それからこの宮廷では、もう一つ、面白くない慣習があります。それは、もし王が誰か家来をそっと死刑にしてやろうと思われると、この床の上に、毒の粉をまき散らすように、お命じになります。それを家来がなめれば、二十四時間で死んでしまうというのです。しかし、こうして死刑がすむと、あとは必ず床につい
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