ニころにある椅子に、私たちは腰をおろしました。
この酋長は、飛島の言葉をよく知っていました。それで私に、旅行の話を少し聞かせてほしい、と言います。そして、彼は、
「うん、召使たちはいない方がいゝな。」
と言いながら、ヒョイと指を動かしました。
すると、今まで、酋長のまわりにいた召使たちが、一ペんに、すーっと消えてしまいました。私はびっくりして、しばらくは口もきけませんでした。
「いや、何でもないのですよ。怖がることはありません。」
と酋長は言ってくれます。
見ると、私の連れの紳士は、たび/\こんなことには馴れているらしく、まるで平気な顔をしていました。それで、私もやっと安心して、旅行の話を手短に話しました。
それでも、私は話しながら、とき/″\どうも気になって、あの召使たちが消えてしまったあたりを振り返って見ていました。
それから私たちは、酋長と一しょに食事をしました。すると、今度はまた別の幽霊どもが、食事を運んで来て、給仕してくれるのでした。それを見ても、私はもう最初ほど、ビク/\しなくなっていました。夕方まで私たちは酋長のところにいました。彼は泊ってゆけとすゝめました
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