二階でおしめ[#「おしめ」に傍点]を洗ったその妻君や、人のいゝ酒屋の夫婦や。用が片づいたら、あの頃の日記でも出して読もう――。
「どうしたかしらたい子さん!」
「今度こそ幸福になったでしょう。小堀さん、とても、ガンジョウな人だそうだから、誰が来ても負けないわ……。」
「いつか遊びに連れて行ってね。」
「あゝ……。」
二人は、下の叔母さんから借りた上蒲団をかぶって日記をつけた。
一、拾参円の内より
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茶ブ台 壱円。
箱火鉢 壱円。
シクラメン一鉢 卅五銭。
飯茶わん 弐拾銭 二箇。
吸物わん 参拾銭 二箇。
ワサビヅケ 五銭。
沢庵 拾壱銭。
箸 五銭 五人前。
茶呑道具 盆つき 壱円拾銭。
桃太郎の蓋物 拾五銭。
皿 弐拾銭 二枚。
間代日割り 六円。(三畳九円)
火箸 拾銭。
餅網 拾弐銭。
ニームのつゆ[#「つゆ」に傍点]杓子 拾銭。
御飯杓子 参銭。
花紙一束 弐拾銭。
肌色美顔水 弐拾八銭。
御神酒
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