の豊島さんには三、四度位しかお逢いした事がない。漫画をとりにいらっした時、加藤悦郎さんと見えた位で、浅いおつきあいだったが誠実のある立派な人であった。読売の河辺さんだったか、豊島さんを非常に讃《ほ》めていた。豊島さんの事を考えると、本当に死んでは困ると思った。長生きして一生懸命な仕事を一つでも残したいものだ。貸家を探すのは新聞広告に出してきめることにした。
底本:「林芙美子随筆集」岩波文庫、岩波書店
2003(平成15)年2月14日第1刷発行
2003(平成15)年3月5日第2刷発行
初出:「都新聞」
1935(昭和10)年11月27日〜30日
※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5−86)を、大振りにつくっています。
入力:林 幸雄
校正:noriko saito
2004年8月10日作成
青空文庫作成ファイル:
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