ています。
 それから毎晩、狐は里に近い岩鼻の上に出て、赤兵衞にきこえるように、「こおーん、こんこん、こおーん、こんこん。」となきました。晴れた夜は、村じゅうに、六兵衞のなく聲がよくひびいてきこえたそうです。



底本:「童話集 狐物語」國立書院
   1947(昭和22)年10月25日発行
入力:林 幸雄
校正:鈴木厚司
2005年5月8日作成
青空文庫作成ファイル:
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