める事は不可能だろうし、君があの家にいない時にはどうする事も出来ないわけだが、ともかく、それだけの事を心においてくれ給え。第三に、伊達正男が警察にとめられている限り、将来の事件は多分おこらない[#「第三に、伊達正男が警察にとめられている限り、将来の事件は多分おこらない」に傍点]。しかし昨夜きけば、もう帰されたそうだから充分気をつけて……」
「じや君はやはり伊達正男を……?」
「いや、今は何もきかないでくれ給え。今いつた三つの事だけを充分注意していてくれないか」
私は少々呆れて彼の顔を見つめた。
「ところで早速今いつた重大な点の第一の応用問題だが、今日は君、秋川邸へ行つたら、誰でもいいからできるだけあの家の人をつれて、芝居でも活動へでも出かけ給え。できるだけ長く外にいるんだよ」
「しかし僕一人で、そう一人以上の保護はできないよ。何か外で起つた場合は」
「その危険は断じてない。荒唐無稽な探偵小説か何かでなければ自動車でさらわれたりなんか決してないよ。殊に今度のようなえらい犯人がそんな事をするものかね」
5
「でも……僕一人で大丈夫かな」
「大丈夫だ。秋川邸の外に出ている限
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