うことになつて、今君の云つたのとよく合つている。それからやす子の方は扼殺だということが明らかになつたよ」
 するとまた、電話のベルがけたたましく鳴りはじめた。
「おやまた奥山検事からかな」
 藤枝はいそいで立つて受話器を手にとつたが、
「あ、高橋さんですか。何、けさ捕まつた? どこで? 新宿駅で? そうですか。うかがつてもいいですか。じや、御邪魔します」
 と云つて電話を切るとすぐ私の前に来た。
「何だい。犯人が捕まつたのかい?」
「うん、けさ早く牛込署の刑事が、方々の停車場に張り込んでいると妙にそわそわした男を新宿駅で発見したそうだ[#「そうだ」は底本では「そうしだ」]。不審訊問をすると答がおかしいのでとりあえず署につれて来たら、ようやつともう少し前に昨夜秋川邸へ侵入したという事実を自白したそうだよ[#「そうだよ」は底本では「そうだよ。」]」
「殺人もか」
「そこまでは行つていないらしい。司法主任の好意で来るなら来てもいいつてことだから行つて見ようじやないか」
 無論躊躇すべき場合ではない。
 藤枝と私とはすぐに自動車に乗つた。

   被疑者

      1

 車に乗ると、彼は
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