の通りである。
[#ここから改行天付き、折り返して1字下げ]
(一)駿太郎の死体、楓の木の横に南西に頭を向けて両足を大の字に開き仰向きに仆れていた。無論他殺と認められた。死体はひきちぎられたシャツ[#「シャツ」は底本では「シヤッ」]の一部分が肩のあたりに残つているのを除いて全裸体。着衣は死体の下にあり、シャツはむしり取られ猿又ももぎ取られたらしい。両手を兵児帯で後手に緊縛《きんばく》されている、その帯の端が咽喉部に三巻半ほど巻かれ、これが又|緊縛《きんばく》されており、呼吸は完全に止められている。
[#ここから1字下げ]
脳天よりやや前額部に近く鈍器による裂傷一個あり、烈しく出血している。一見これが致命傷らしく、深さは充分骨膜に達し骨を破つている、しかし、咽喉部にまかれた帯による絞殺も可能な場合であるので、撲殺、絞殺いずれがその直接の死の原因であるかは解剖によるにあらざれば明らかでない状態であるが、いずれが先にせよ、時間的には永くも僅か二、三十秒位の間しかない筈である。
なおこの他に、縛られた手首には皮膚に擦過傷が現れている。
猥褻暴行の跡はない。
(この最後の一行は、蛇足のよう
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