平野義太郎宛書簡
一九三一年十二月二十四日
野呂栄太郎

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【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)仕《つかまつ》り

|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)拝見|仕《つかまつ》り

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)[#地から1字上げ]
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御手紙ありがたく拝見|仕《つかまつ》りました。結構なる御見舞品まで賜《たま》わり御厚情の程感謝申し上げます。早速いただきましたが風味もよく非常に結構でございます。
編集会議にも研究会にもたびたび欠席仕り、何とも申訳ございません。御蔭でようやく熱も下りましたから、分担の分だけは期日通りに脱稿したいと思っております。しかしまだ予後がハッキリいたしませんから年内の上京は不可能だと思いますが、年が明けましたらなるべく早々上京して、今まで怠った分を取り返したいと思っております。一月五日の政治史の部会に出席できるよう元気恢復に努力しています。
第三部要綱も後れて仕舞いましたが、出来るだけ早く作って御批判を仰ぎたいと思います。
まずはとりあえず御礼申し上げます。[#地から1字上げ]敬具
   十二月二十四日[#地から3字上げ]栄太郎
  平野様
    御侍史



底本:「野呂栄太郎全集 下」新日本出版社
   1994(平成6)年12月5日初版
※作品名は、便宜を考慮して、入力時に新たに付したものです。
入力:山田剛
校正:土屋隆
2005年3月19日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
終わり
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