持された限り、ツァールは倒[#「倒」に「×」の傍記]れてもツァーリズムの暴虐は跡を絶たなかった。ブルジョアジーがなお政権を握り、プロレタリアートが未だ自らを解放しなかった限り、一切の被抑圧民衆の解放はなく、いわんや婦人の解放はあり得なかった。二月革命[#「革命」に「×」の傍記]の諸経験が、帝国主義ブルジョアの手先ケレンスキー内閣の諸政策が何物よりも雄弁にそれを立証した。ケレンスキー内閣は、「パンと平和とを与え」得なかった。革命[#「革命」に「×」の傍記]的労働者、農民とともに婦人労働者及び農村勤労婦人もまた、二月革命[#「革命」に「×」の傍記]後の生き生きとした現実の諸体験と、ボリシェビキの積極的宣伝、扇動とのおかげで、プロレタリアの勝利によってのみ、プロレタリア独裁[#「独裁」に「×」の傍記]の実現によってのみ彼女たちの真の解放が実現せられるのだということを、次第にハッキリと意識するようになった。
二月革命[#「革命」に「×」の傍記]の火蓋《ひぶた》を切った勤労婦人たちは、十月革命[#「革命」に「×」の傍記]においてはもっと積極的な役割を演ずるようになっていた。彼女たちの多くは、革
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