ツァーの専制を打破し、ロマノフ王朝に歴史的終末を与えたかの二月革命[#「革命」に「×」の傍記]によって切って落とされたのであるが、この二月革命[#「革命」に「×」の傍記]の口火を切ったものこそは、外ならぬペトログラード(今のレニングラード)の婦人労働者だったのである。ツァーの専制下に一切の政治的、社会的権利を奪われ、経済的、社会的隷従を強いられてまったくの非人間的生活をしていた勤労婦人たちは、さらに第一次帝国[#「帝国」に「×」の傍記]主義戦争によって親や夫を奪われ、過酷な労働を課され、窮乏のドン底に突き落とされていた。一九一七年三月八日(露暦二月二十三日)ついに、ペテログラードの工場婦人労働者たちは、「パンと平和を与えよ!」のスローガンを掲げて婦人デー、デモを決行し、闘争の口火[#「口火」に「×」の傍記]を切り、雄々しくもプロレタリア革命[#「革命」に「×」の傍記]の序曲、二月革命[#「革命」に「×」の傍記]の行進曲を奏でたのであった。
二月革命[#「革命」に「×」の傍記]によってツァールは倒[#「倒」に「×」の傍記]れた。だがブルジョアジーの支配は続いた。ブルジョアジーの支配が維
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