いあし
出て来た 出て来た 入道雲

忽《たちま》ち お空に ひろがつて
見る間に 降り出す 強い雨

鳴り出す 鳴り出す 光り出す
ピカピカ ゴロゴロ 稲光り

忽ち お空を 駈けぬけて
早いぞ 早いぞ 入道雲


[#1字下げ]螢と露[#「螢と露」は中見出し]

空のお星が
落ちて来て

蛍の 光に
なつたとサ

蛍の 光は
すいすいと

夜露を たづねて
飛んでます

夜露も 空の
お星から

草の葉 木の葉に
降るのです

螢も お星を
忘れずに

夜露を たづねて
飛んでます


[#1字下げ]七夕[#「七夕」は中見出し]

毎年《マイネン》 七月
七日ニハ

タンタン七夕
星祭リ

タンタン七夕
来タナラバ

タンタン短冊
歌カイテ

短冊 ツルシタ
竹タテテ

タンタン 七夕
祭リマセウ


[#1字下げ]カミシバヰ[#「カミシバヰ」は中見出し]

ハジマル ハジマル
カミシバヰ

アワテタ ネズミノ
オシバヰ ダ

チヤンキ チヤンキ
チヤン チヤン

コネコニ オハレタ
オヤネズミ

タマゲテ アワテタ
オシバヰ ダ

チヤンキ チヤンキ
チヤン チヤン


[#1字
前へ 次へ
全28ページ中15ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
野口 雨情 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング