連《つれ》られて
帰つてゆく
オペラパツク おみやげに
やりませう
来年 お母さんと
またおいで
お母さんと ふたりで
またおいで
一つお星さん
一つ お星さん
海の上
一つ お星さん
屋根の上
千鳥は 渚で
日がくれる
馬は、厩《うまや》で
日がくれる
一つ お星さん
海の上
一つ 一軒家の
星根の上
お人形さんの夢
お人形さんの
昔のお家《うち》は
ガラスのお窓
鳳仙花が
一杯 お庭に
咲いてゐた
お人形さんは
今でも 鳳仙花の
夢を見る
お人形さんは
ガラスのお窓の
夢を見る
昼の月
白いお月さん
昼の月
お月さん子供の
夢みてる
片われお月さん
昼の月
かはい子供の
夢みてる
さらさら時雨
畑の 中の
さらさら
時雨《しぐれ》
さら さら さツと
鶏《とり》が 頸
曲げた
厩《うまや》の 屋根の
さらさら
時雨
さら さら さツと
馬の 耳
濡れた
名所めぐり
柱くぐり
奈良の大仏さんの
うしろの柱
柱よー
二人子供が
柱くぐりしてる
くぐれよー
奈良は日永《ひなが》だ
いつ日が暮れる
子供よー
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