雨情民謡百篇
野口雨情
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)釣瓶《つるべ》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)二十三|夜《や》
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(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「木+國」、第3水準1−86−6]
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民謡は民族が有する唯一の郷土詩である。郷土詩を無視して民謡の存在はない。民謡は草土の詩人によつてうたはれる、純情芸術である。
本書は「かれくさ」(明治三十八年発行)以後の小著中より採録した作品と未発表の作品とを加へて百篇としたが必ずしも自選集の意味ではない、自分が二十数年間辿つて来た道程の記録である。
又、一二節外律によらざる作品も加へたのは思ふところがあつたからである。
大正十三年六月
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[#地から1字上げ]著者
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[#1字下げ]紅殻とんぼ[#「紅殻とんぼ」は大見出し]
とんぼ来るかなと
裏へ出て見たりや
とんぼ
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