いつも啼く
[#1字下げ]岩手小唄[#「岩手小唄」は中見出し]
○
岩手片富士
あの山蔭で
なじよな心で あねこよ
暮すやら
○
あねこ思へば
あの山蔭の
雪もおぼろに あねこよ
解けぬかや
[#1字下げ]笠松機場唄[#「笠松機場唄」は中見出し]
[#2字下げ]一[#「一」は小見出し]
言ふた 言ふた 言ふた
お母《つか》さんが言ふた
美濃の笠松ア
住みよて居よい
同じゆくなら
美濃縞織りに
娘ゆけよと
よいこと言ふた
[#2字下げ]二[#「二」は小見出し]
トンカ トンカ トンカ
機場《はたば》で暮らしや
いつも心が
トンカ トンカ若い
昨夜《ゆふべ》夢みた
機場の夢を
ゆこかお母《つか》さん
美濃縞織りに
[#1字下げ]さむらひ[#「さむらひ」は中見出し]
空の雲さへ
日の暮れにや
風に吹かれて
はぐれがち
風はなさけに
吹くぢやなし
雨もなさけに
降るぢやなし
どうせなさけの
風ぢやとて
涙まさせる
ことばかり
[#1字下げ]小松の蔭[#「小松の蔭」は中見出し]
雉子《きぎす》ア啼くから
前へ
次へ
全26ページ中7ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
野口 雨情 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング