の各※[#二の字点、1−2−22]の職務、各※[#二の字点、1−2−22]の流儀の學で持ち傳へてゐる事柄は史記には書かず、その傳來して來た書籍を調べるについて、歴史・傳記の必要があるので、その部分を書いた。單に本の由來を知るためのみではなく、あらゆる學問の中で、最も總括的な最大の學問は史學であつて、史學は世の中を經綸する學問であり、史學が古來から漢代までの學問の關係を知る學問であるとし、この根本の古今一貫した學問を知れば、當時世に殘つてゐる書籍はそれによつて總括せられ、色々の本はあつても、その全體に關係があり、世の中の經綸に役立つといふ考へで史記を書いたのである。
 二劉はこれと異り、司馬遷が史記に載せないで、そのままにして世間に殘しておいたその方を全體に總括したのである。これは一書毎に解題を作り、その由來・主張・得失を一一の本について書き、之を子目ごとに一纏めにし、更にそれを一纏めにして六略の各部類とし、全體を六略とし、その六略の上に輯略を作つて全體を總論した。即ち各※[#二の字点、1−2−22]の本の部分的方面より見て行き、最後に總括されたところで、人間の思想・技術が古來如何に動い
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