校正をしたものと見えますが、兎に角全部の書籍の中、半分位までは劉向自身が總裁の資格になつてそれを編纂したものらしく思はれます。其の外の半分は、これは一種の專門に渉る事柄であつて、專門の知識の無い者には一寸出來にくいことであるから、其の專門家を掛りとして調べたやうであります。例へば軍事のことは軍事の掛りで調べる、或は數術と書いてあるが、天文とか暦譜とか卜筮の事などである、これ等の事は各※[#二の字点、1−2−22]其の專門家が調べる、醫術の事は醫者の方で調べるといふやうなことにして、之を定めたやうであります。其の當時に於ては、最も其の知識を有つた人が、十分な調べをして校正したものと見えます。それが目録の出來始めであつて、其の時に出來ましたものを、劉向の方は之を別録と致しました。即ち劉向が本を見て居る間に、校合をした上に、自分の考によつて各※[#二の字点、1−2−22]の書籍の大意を論じ、又は誤りをも辯じたものを別録として書いたのであります。それは今日勿論纏まつた書としては遺つて居りません。それから劉※[#「音+欠」、第3水準1−86−32]になつて七略といふものを作りました。其の中、六略
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