近畿地方に於ける神社
内藤湖南
−−
【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)山端《やまばな》の
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)出雲|井於《ゐのうへ》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)比※[#「口+羊」、第3水準1−15−1]神
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)なか/\巧く
−−
私のお話致しますのは、「近畿地方に於ける神社」と申します。近畿地方は殊に神社の大變多い處でありまして、最も古社の多い處であります。それらに就て悉く話すことは到底出來ることではありませぬ。又私は一體神社のことを深く研究した譯でも何でもありませぬが、幾らか趣味を持つたのは大分古いことで、大日本史神祇志が出版になりました頃之を讀みまして、其の中に神社に關する色々の考證が時々出て居りましたのに大變興味を感じたことがあります。其の後それに類似したもの、即ち矢張り大日本史神祇志を書かれた栗田博士が色々研究されたもの、其の他のものな
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