答えるくらいが落ちであるから、ここでそれを糾明《きゅうめい》するわけにはいかないが、ナンとその三井家のお嬢様に、ちょっとでもいいからお目にかかってお話ができまいものか。
 そういうところからさぐりを入れてみると、それはダメでござります、とても気位の高いお嬢様で、めったな人とはお会いになりませぬ、極々《ごくごく》親しい間の御家来衆でなければ、決して人をお近づけになりませぬ、宿におりましても、御主人様でさえお顔を見たものはござりませぬ、朝も、晩も、頭巾を召してはずさないほどのお方でござりますから。
 なるほど、気むずかしいには気むずかしいらしいが、朝に晩に頭巾を被《かぶ》ってはずすという時がないということは、長浜の見方と相一致する。
 さて、それではぶしつけにおしかけてもダメだ、さりとてしかるべき紹介を求めるよすがなどが、この際あろうはずがない、どうしたものかと兵馬も迷いましたけれども、いずれにしても、相手は妖怪変化《ようかいへんげ》ではない、胆吹から大江山へ飛んだ女賊童子の一味でもないし、正体も居所もすっかりわかったのだからと、この上は手段を尽して、面と相向ってぶっつかるばかりだ、相手が
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