で……
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「ある日、おれの従弟《いとこ》のところへ行ったら、その子の新太郎と忠次郎という兄弟があるが、一日、いろいろ咄《はなし》をしたが、そこの用人に源兵衛というのがいたが、剣術遣いだということだが、おれに向って言うには、
『お前さんは、いろいろとあばれなさいますが、喧嘩はなさいましたか』
と言うから、おれが、
『喧嘩は大好きだが、小さいうちから度々《たびたび》したが面白いものだ』(こういう野郎だ)
と言った。
『左様でござりますか、あさって蔵前の祭りでありますが、一喧嘩やりましょうから、一緒にござらっしゃいまして、一勝負なさいまし』(火事場へ油をさしに行けという奴がある、いやはや)
と言ったから、約束をして帰った。
その日になりて、夕方より番場の男谷《おたに》へ行ったら、先の兄弟も待っていて、
『よく来た、今、源兵衛が湯へ行ったから、帰ったら出かけよう』
と支度をしていると、まもなく源兵衛が帰った。それより道に手筈《てはず》を言い合わせて、八幡へ行ったが、みんなつまらぬ奴ばかりで、相手がなかったが、八幡へ入ると、向うより、きいたふうの奴が二三人で、鼻歌をうたって
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