くもマストの頂上に登りつめていた清澄の茂太郎が、高らかに歌い出しました。
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坊主
坊主
向うにも坊主がいる
七兵衛おやじも坊主になったが
あちらにも一人、坊主首がいる
七兵衛おやじが
数珠をかけているように
あちらのおやじも
坊主首に数珠をかけている
坊主と
坊主が
笠を振り振り
チイチイ
パアパア
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その歌におしえられて、岸に見送りの人数の真中の頭領株を見ると、なるほど、同じような新発意《しんぼち》の坊主頭で、衣装足ごしらえ、長脇差、すべて俗体であるのに、頭だけを丸めて、これは茂太郎の眼で見なければわからないが、そう言われて見ると、首になにやら数珠《じゅず》のようなものを掛けている。
そこで、送られる人は七兵衛入道であり、見送る人の何だかは分らないにしても、同じく俗体入道を主とする一行であることだけは分りましたけれども、さて、それがいかなる人で、何故に七兵衛が見送られ、七兵衛を見送らなければならないか、そのことはまだ船中の誰にも分っていません。
しかし、その見送りの中央の頭領株の入道が、仏兵助親分であり、それを取巻くのが、その界隈の
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