うちがうごめきます。気のせいでしょう、気のせいに違いありません。けれども、こうしているうちも、お腹の中で、何か動いているという不安が、一刻一刻に高まってゆく気持をどうすることもできません。
ああ、忌《いや》な、こうして、わたしは幾月かするうちに、人様に隠せないようになって、自分を穴の中にでも入れておかない限りは、見る人の噂《うわさ》の的となるに相違ありません。
白骨《しらほね》の湯は、人里離れて奥深いとは言いながら、やがて、わたしはここにも身を置くことはできなくなるでしょう。
『相手は誰だ』
例のつめたい声が、もうひしひしとわたしの背後にささやかれているような気がします。
『相手は誰だ』
実に、このささやきは、わたしの頭をクルクルとさせ、心臓をつらぬいてしまいます。
けれども何とか、このささやきに、わたしが返答しない限り、その疑惑は強く、高くなる一方で、ささやきは、やがて雷鳴のように強くなり、疑惑は海のように深くなるばかりです。
ですけれども、弁信さん、わたしには全く覚えがありませんのよ。
覚えのないことは、言われないじゃありませんか。
言われなければ言われないほど、人様は勝手な評判を
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