の賞讃の声を浴びて馬を返す。
 第二番は――宇津木兵馬でありました。ここでは仮りの名を小川静馬と言い、綾藺笠を冠《かぶ》って、面がよくわかりません。桟敷で女たちが見ていた通り、兵馬は薄化粧をしていましたようです。馬を乗り出すことから、捨鞭の扇を投げるまで、すべて小笠原の古式の通りでありました。
 策《むち》を揚げて弓を引き絞って、切って放した矢は過たず、一の的を打ち砕きました。二の的もまた同じこと、三の的も……瞬く間に打ち砕いて、これも盛んなる賞讃の声を浴びて馬を乗り返しました。
 第三番は小森蓮蔵――これもまた手練《てだれ》なもので、同じように三枚の的を打ち砕いてしまいました。そうして同じような賞讃を受けました。
 こうして見れば、なんらの波瀾もありません。駒井家から出た者も、神尾から出した者も、一様に功を樹《た》ててみれば、恨恋《うらみこい》はない。
 それから第四番以下は、第三番までとは段の違った射手でありました。三枚とも的を砕くのは甚だ稀れで、大抵は三本の矢のうち一本は射外《いはず》すのであります。それで十六騎のうち、三枚の的を打ち砕いたものは都合五騎ありました。他の十一騎は二
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