なイデオロギー論を示すものとして、挙げられているのを見る。
これ等の思想家達のイデオロギー理論それ自身が、無論ここでは一つのイデオロギーとして、即ちそれぞれの時代の経済的・政治的・文化的・地盤から相当によく説明され又批判されているのである。
さて、以上挙げた思想家達が特にイデオロギー論の先駆者として選ばれた理由は、多分、彼等が虚偽論乃至誤謬論に対して著しい興味を示しているからだろう。実際イデオロギーという概念のもっとも挑発的な点は、それが虚偽意識[#「虚偽意識」に傍点]を意味するという所に横たわっている。従ってここに展開された思想史は、単に「イデオロギー[#「イデオロギー」に傍点]論の系譜学」であるばかりではなく(『イデオロギーの系譜学』というタイトルよりもこの方が適切ではなかったかと思うが)、うそ[#「うそ」に傍点]をつき虚偽を犯し誤謬に陥る限りの、人間性を描きだそうとした人間学[#「人間学」に傍点]の系譜学でもあるように見える。
所で、マルクス主義的イデオロギー論に先立つこれ等思想家達の「イデオロギー論」は、一つの共通の特色を有っている。それは、ベーコンなどの場合を除けば、ど
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