る)、第三章は「典型的封建主義の完成時代」(鎌倉・建武中興・南北朝・に渡りその歴史的意義は時節柄最も興味のあるものだ)、第四章は「商業資本の発生及び発展の時代」(室町時代でありイデオロギーの問題としては鎌倉室町を一続きに論じている)、第五章は「封建制度再編成の時代」(戦国・安土桃山)、第六章は「資本主義の諸前提の生誕及び成熟時代」(江戸時代)、第七章は「明治維新」、第八章は「ブルジョア的変革の完成化の時代」であり、明治二十二・三年を以て筆を止めている。付録として「社会経済構成より見た世界対照年表」と「重要事件の年表」と更に「参考書の解題」とがあり、各章の終りには各節毎の参考文献と若干の注解とを含む「補注篇」がついている。図版(別刷を入れて)七十二図に及ぶ。
 之によって明らかなように、本書が日本歴史に関する極めて統一ある且つ親切な教科書であり、更に又注目すべきは、その歴史認識と歴史叙述とが科学的な本格を踏んでいる(と云うのは即ち史的唯物論の方法によって貫かれているということだ)、ということが判るのである。今の処本書が占めているユニックな位置は動かすことが出来ない。日本文によって書かれた
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