が、唯物論研究会に於ける自然弁証法検討の成果をよく組織したものとして、尊重すべき文献である。
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(一九三五年十月・三笠書房版・第一次『唯物論全書』の内、新四六判二八六頁・定価八〇銭)
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11[#「11」は縦中横] 安部三郎著『時間意識の心理』
この著書をブック・レヴューの材料として選んだ理由の一つは、日本に於て時間に関する独立な研究が極度に乏しいという事情である。物理学関係からする研究も乏しいし、心理学関係からするのも乏しい。比較的眼につくのは田辺元博士や高橋里美教授による哲学的研究であるが、之もまだ包括的なものでない。処が時間の問題は哲学的に最も重大な意義を有っている。実在の史的転化の形式が時間であり、又意識そのものの形式が時間である。時間問題は空間問題と並んで、唯物論的に最も重要なテーマなのだ。唯物論的研究を一応ここに集中することさえ必要だと思われる位いだ。
東北帝大心理学教室で編集しているこの叢書は恐らくどれも尊重されてよい著述的アルバイトだろう。本書も亦そうだ。著者は千葉胤成教授の実験的で且つ内省的な心理学
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