にしようというのが、この案のねらい処だ。
宗教団体の方に国家権力の重しが利いていれば、宗教の数多くのうちにヒョットして現われないでもないような、あまり肩身が狭くなるように見っともないものは、間接にだが確実に、取締ることが出来るわけで、宗教の社会的信用を墜としそうな分子は整理することが出来る。これによって、宗教は健全[#「健全」に傍点]となるという次第である。そこで寺院・教会・教派・宗派・教団等の宗教団体やこれに類似した宗教結社を法定化し、宗教教師の資格も従来より適切に規定しようというのが、この法案である。
なるほどこれによって淫祠邪教というような、宗教の信用を失墜させそうなものは征伐出来るだろうから、宗教は健全になるだろう。だがそういうなら、一体何が淫祠邪教であり、どういう宗教がそうでないか、どこに区別の標準があるのだろうかという疑問が、その代りに起きて来るまでだ。ところで実は、一体如何にして宗教がインチキでなく[#「なく」に傍点]あり得るかということが、われわれの相変らずの疑問なのである。
最近の文部省は宗教の健全性というテーマについて、非常な、非常時的な、思索に耽っている。と
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