観念は破産する。もうその時が来たということを、私はハッキリと注意したいと思う。
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第三部 宗教風俗

 22 新興宗教について

   一[#「一」はゴシック体]

 最近の宗教氾濫現象の一つの特徴は、新興宗教の流行となって現われている。仏教運動の台頭や、倉田―本間(俊平)―西田(天香)―伊藤(証信)系統の修養系乃至教養系の宗教の社会的再評価や、各種国粋運動は、云うまでもなく今日の宗教氾濫時代の重要な内容をなすものだが、こうしたものより遙かに特色のあるのは所謂新興宗教なのである。その故に世の多くの人間達は、他の宗教運動に就いて宗教運動としてはあまり注意を払わず、或いは少なくともあまり反発を感じないらしいにも拘らず、新興宗教だけは之が何かよろしくないもののように、こずき回している。新興宗教はインチキであるとか、迷信であるとか、其の他其の他と、まるで他の宗教運動や明治以前に発生したり輸入されたりした宗教は迷信でもインチキでもないかのように。
 一体新しく興ったというこの新興宗教とは、いつ頃から起こったというのであるか、或いはいつ頃から社会的に相当の重大さを持つようになったものの
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