処がこの男女の交際、自由恋愛のチャンスは、最近とに角多少は開拓されて来ている。一般の社交というものが開けて来たからでもある。キネマやスポーツや、オフィスに於ける事務やは、若い男女の公然たる接触と、共通の生活内容とを齎した。併し皮肉にもそれと全く平行して、結婚難は増々増大して来ているのはどういうわけか。男女の社交は勿論結婚の条件を甚だ好くするもので、絶対に欠くことの出来ぬものだが、之を結婚難の解決だと思い違いをしてはならぬ。
 リンゼーの友愛結婚は一見、この結婚条件の改良を意味しているようだ。恋愛から這入って試験的に結婚して見て、悪かったら解消しようというのである。だが同時に之は結婚難の一種の解決でもあることを注意したい。なぜかというとその内にはすでに産児制限が含まれている。試験結婚中は産児制限をするわけだが、この産児制限の実行が不可能ならば友愛結婚は今の処無意味に帰する筈だ。と同時に友愛結婚は一夫一婦の肉体関係を絶対視しようとする従来の結婚観念を是正するものなのだ。これまでの貞操観念は一夫一婦の肉体関係が絶対だということだったが、この貞操観念をもう少し実際的なそして精神的なものにしたこ
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