な情勢に立つことがなかったということにあるのである。――今日は啓蒙という特殊の文化活動の様式が、プロパガンダ(宣伝)やアジテーション其の他と併んで、独自の社会的意義を公認され得る条件を備えており、従って又この社会的意義を活用し得又活用しなければならぬ時期でもあるようだ。
 各種のジャーナリズム機構(独りプロレタリヤ・ジャーナリズムに限らずブルジョア・ジャーナリズムさえ)の意識的活用其の他が、啓蒙活動に固有な様式となる。今日所謂「合法的出版物」(その意味は現在極めて曖昧であるが)なるものの意味の重大性はここにあるだろう。比較的に原則的な又或る限度までしか時事的でない啓蒙活動の、素材乃至内容は、この様式の下にあっても相当運用の効果を挙げることが出来るだろうと考える。
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 12 教育と教養

 教養ということが今日一つの問題とされている。主に文学の世界に於てであるが、勿論そこに局限される理由はないし、又あってはならない。文学の世界に於ては教養は特に作家の教養という形で日程に上っている。実は読者の教養というものも問題であったので、大衆文学と純文学との比較検討の類は一部分この問題に基
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