長官へ向け内務省は発している。
弾圧されはしないかと思って尻ごみしている人間は、よろしくそんな誤解はすてて、ドシドシ減刑運動をなさい、決して弾圧などはしませんから、ということに、これはよく考えて見るとなるのである。
減刑運動は遂に内務省の知らず知らず××する処となった。今や減刑運動は完全に合法性を獲得した。でこれから先どうなるのだろうか。時に「非常時」党の諸君! 一つ××救援会[#「救援会」に傍点]でも組織して見たらばどうか?
この問題が解決しないと、五・一五の裁判も何か奥歯に物が挟ったようで、まだまだホットするのに早過ぎる。
三、監置主義と治療主義
東京府立松沢病院は日本に於ける最も代表的な精神病院である。処がここで、昨年看護人が患者を殴り殺したという事件が起きて世人を憤慨させたのは有名であるが、今度は一狂人が他の狂人を殴り殺したという事件が起きた。次は多分、狂人が看護人を殴り殺す番だろう。
病院側の不埒な点を挙げると、狂暴性の患者を二名同室せしめたこと、致命的な傷を受けるまで放置しておいたこと、更に事件以後三日目に死亡するまで患者の家庭はいうまでもなく院内の駐在
前へ
次へ
全402ページ中77ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
戸坂 潤 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング