が判らないのは農林省当局の意図であって、なぜ農林省は東北の飢饉[#「飢饉」に傍点]を凶作[#「凶作」に傍点]に、凶作を冷害[#「冷害」に傍点]に、それから冷害を気象的地質的現象[#「気象的地質的現象」に傍点]に、すりかえるのかという点だ。まさか火山の爆発を鎮圧したり、日本の水温を温めたりして、今後続くだろう東北農民の貧困を防止しようとは思っていないだろうが。同じく根本的[#「根本的」に傍点]に永久的[#「永久的」に傍点]な対策ならば、もう少し現実的に利き目の著しい対策がありそうなものだ。一体凶作の問題は「米」の問題ではないか。農林省が東北問題対策として一等先に之に気づかないというのは、どうした次第なのか、吾々には判らない。
 政府は政府で、「東北振興審議会」なるものの官制制定に多忙を極めている。一、内閣所属とし会長は総理大臣之に当り、内務農林両相を副会長とす、云々というわけだ。政府は天文台か地震研究所でも造るような、床しさを示している。――私は例の婦人方の純真な「同情」が、このような色々な冷静なる研究態度に変形して行くのを見て、お気の毒に思う他はない。併し何しろ、事件が「自然現象」であ
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