寸止めれば、排他的思想はなくなり(尤も国際間の排他思想は別だが)その結果階級対立観念はなくなるというのだから、実業家政治家諸君! 諸君は国防的[#「国防的」に傍点]にさえなれば、万事は諸君の望み通りウマく行くのだ。それに諸君は一体何を怒っているのか。――凡ては国防なのだ、「国防」が万事を解決する、軍部のこのパンフレットはそういう一個の鋭い真理を提唱しているのだ。この真理の判らない実業家や政治家は、子の心親知らずとでも云うべきだろう。
 一体農村問題や思想問題や武力の問題に就いては軍部の提唱に大賛成の意を表しておきながら、経済問題になると突如として不賛成を唱えて怒ったり何かし出すのは、何と云ってもそれは政治家や資本家の得手勝手というものであり、前後矛盾というものである。このパンフレットは一貫した論理を以て貫かれているのだ。一部分だけ賛成して一部分反対するというような卑怯な態度は、国防上許すことが出来ない代物である。
 軍部は実業家・政治家、それから地主の云いたくて仕方のないことを、率直に、統一して纒めて云って呉れているに過ぎない。このパンフレットの発表の動機や時期などを兎や角問題にするの
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