もので批評の限りではないが、世間がこの点で完全に軍部を信用しているという事実は、日本朝野の例の軍縮気※[#「火+稻のつくり」、第4水準2−79−88]からも推察出来る。
だが実業家や政治家を驚かせ且つ怒らせたものは第四の国防上の問題である経済政策論[#「経済政策論」に傍点]なのだ。軍部の見解によると、現在の日本の経済組織の欠点は、(一)経済活動が個人の利益と恣意とに放任されて「国家国民全体」の利益と一致しないこと、(二)自由競争激化の結果、排他的思想を醸成し階級対立観念を醸成すること(※[#感嘆符二つ、1−8−75])、(三)富の偏在、(四)国家的統制力の弱小、などであるという。
之に臨む経済対策は、国防上[#「国防上」に傍点]、次のようなものになる。即ち(一)道義的経済観念[#「道義的経済観念」に傍点]に立脚して国家国民全体の慶福を増進すること、(二)国民全部に勤労に応ずる所得を得させること、(三)金融と産業の制変運営を改善して資源開発・産業振興・貿易促進、それから国防の充実、(四)国家の要求に反せぬ限り個人の創業[#「個人の創業」に傍点]と「企業欲」を満足させてそれで勤労心[#
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