軍省側に対応するものだが、関東軍司令部の憲兵隊司令官岩佐少将が、調停を買って出たらしい。調停の条件は正確には判らないが、今後検事の任命に就いては関東庁の諒解を求めることにし、例の高田検事による取り調べも関東庁と協力してやるということで解決したらしい。そこで検事は三度瓦房店の署長に召喚状を発することになるらしいが、署長がどういう態度に出るかによって、事実上問題はどうなるかは判らない。
 だが実は事の真相はあまりハッキリしていないということを忘れてはならぬのであって、関東州法曹団約七十名は、検事の召喚を拒んだり憲兵が憲兵司令官の命令に従って検事の命には従わなかったなどの、一種の司法上の分解作用を不安がって、司法権擁護のために真相調査に着手したそうである。
 で満州に於て或る意味で司法権と警察権とが喰い違いを来している間に、永遠の楽土満州には依然として匪賊の絶え間がない。王道楽土に匪賊が絶えないのは、つまりこの匪賊達が王道楽土反対主義に立っているからであり、従って必然的にそこから結論されることは、匪賊が「赤い魔手」に操られているに相違ないということである。併し之は満州の王道楽土のことで、資本
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