eと独立に発達し得ると考えるナンセンスに帰着する。自然科学の歴史的発達にもし階級性があるなら、この発達を必然ならしめた自然科学の内部的論理機構そのものに階級性がなくてはならぬ。もしそうでなければ、自然科学は全く偶然的に外部的な原因によって歴史的変化を遂げるものだということにならざるを得ないからである。
尤も自然科学は社会科学や哲学に較べて、その階級性乃至党派性が或る意味に於て原則的に稀薄であることは認めなくてはならぬ。それは自然そのものと之を科学的に認識する人間活動そのものとの間に比較的間隙があるからに過ぎない。だが自然科学と云っても、之を社会の技術的基礎や社会機構全体、又他領域の文化乃至イデオロギーから切り離して取り扱うことは許されなかった。この連関は自然科学にとって偶然な外面的なものなぞでは決してない。でこの連関に於て自然科学の階級性を取り上げて見るなら、この階級性の積極的な意義はハッキリと浮き出て来る。自然科学の階級性を原則的に否定しなければならぬと考えさせるものは、科学至上主義となって現われる一種の管見的「哲学」の影響に過ぎないのであって、それ自身、自然科学論の社会階級性の最
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