及び切断(Conpure)の関係は凡ゆる一対一の連続的変換即ちあらゆる Verzerrung に対して不変に残されるべき性質をもつものである。かかる性質をその対象とするものが位置解析に外ならない。即ち図形に於て縁の数をμ、面を分割しない回線の数をρとすれば、μとρはこのような変形に関らず自らを不変に維持する。今 [#ここから横組み]2ρ+μ[#ここで横組み終わり] をこの面の結合度と定義すれば、あらゆる空間形象はこの結合度を標準として順序づけられる筈である。今もし形象の面の数をF、頂点の数をE、稜の数をKとすれば、位置解析の定理は[#式(fig43263_03.png)入る]なる関係として云い表わされるものでなければならぬ。然るにこの形の定理は普通吾々が表象する裏表を有つ面に就いてのみ妥当し、例えばメービウスの多面体のような図形に於ては行なわれないことを注意したい。即ち或る図形に就いて他の幾何学的見地からして決して問題とはなり得ない処の区別、一側面と二側面との区別が茲では重大な問題となって現われるのを見る。以上の性質は位置解析が他のあらゆる初等幾何学にも先だち且つ何かの意味に於て――そ
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