盾せねばならぬ。のみならず、仮設によってBとCとは異る筈であるのに、(一)[#「(一)」は縦中横]と(四″)[#「(四″)」は縦中横]とからしてB≡Cでなければならなくなって、茲にも矛盾が生じて来る。即ちこの変換は(1′)[#「(1′)」は縦中横]を不変のまま残さぬと共に又変換の結果をも矛盾に陥れて了う。以上のことは次のことを云い表わしている、「要素ABCを含む公理体系がAとCとの交換によって不変であるためには」少くとも(1′)[#「(1′)」は縦中横]のような公理体系を選んではならない、且つ少くとも(1)[#「(1)」は縦中横]を選べば充分である、と。云い換えれば括弧内の条件はABCの公理体系を選ぶ標準に外ならない。今Aを点、Bを直線、Cを平面とすれば、括弧内の条件は点と平面との双関性(〔Dualita:t〕)となる。それ故双関性は幾何学の公理体系を選ぶ時に必要な標準――少くともその一例――であることが明らかになる。一般的に云えば幾何学者の任意も特定の公理を特定の仕方に於て選ぶ限りに於て許されるに過ぎない。この特定という関係が偶々――その根拠は後で与える――公理を経験乃至直観に由来す
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