ニが出来るのである。
 ブルジョア社会に於ける商品は、社会自身の構造を自分の構造として集約している。商品には一切のブルジョア社会関係が、その人的関係をも含めて、含蓄されている(商品の物神崇拝性[#「物神崇拝性」に傍点])。夫はこうである。
 商品は何時の世でも、使用価値と交換価値とを持つが、ブルジョア社会の商品は、使用・消費故の交換を目的として生産されるのではなくて、単なる[#「単なる」に傍点]交換を目的として生産されるのを一般的な事情とするのだから、商品価値は専ら交換価値に帰着する。様々に質を異にした使用価値は、そのものとしては相互の比較を許さないが、交換価値になれば共通の尺度によって相互に比較されることが出来る。商品の価値は、与えられた発展段階に於ける生産関係に相応する処の平均的な人間の平均労働[#「平均労働」に傍点]のどれだけが(何時間分が)その商品生産に必要であるかによって、決定される。価値の生産者は人間労働である。――この価値に基いて初めて商品交換は可能となる。そして一切の商品交換のための共通な手段として、特殊な物性と社会的機能とを具えた一定の商品として、金[#「金」に傍点]
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