ホならない。言って見れば文化は単に文化としてではなくして、文化形態[#「文化形態」に傍点]として、理解されねばならない、それがイデオロギーである所以なのである。――実際、諸文化は直接に生産機構から決定されるだけでなく、多くは政治乃至法律を通じて、或いは一定の政治思想乃至一定の法律精神を媒介として、その形態を決定されるだろう。そして之は結局、生産関係によってその形態を決定されるということに他ならなかった。――以上が文化科学[#「文化科学」に傍点]、精神科学[#「精神科学」に傍点]乃至哲学プロパーの領域である。
法律乃至政治でもなく、又所謂文化でもない処の、社会に於ける人間の心理[#「心理」に傍点](狭義の意識)を考えるならば、夫も亦、一つのこのようなイデオロギーの群でなければならない。心理学[#「心理学」に傍点]――(民族心理学・群集心理学・個人心理学等)。
さて、以上のようなものが、史的唯物論による、社会の階層的構造である。之は社会の言わば静力学[#「静力学」に傍点]的な構造[#「構造」に傍点]に相当するだろう。之を一言で要約すれば、社会の物質的[#「物質的」に傍点]な下部構造の
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