セが科学的認識の発達が、つねに、対象手近かな吾々にとっての[#「吾々にとっての」に傍点]姿から、対象のそれ自身に於ての[#「それ自身に於ての」に傍点]姿にまで、溯及する本質をも持っているということを、忘れてはならぬ。
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 さてまず初めに、自然弁証法に就いて簡単に述べよう*。
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* 自然弁証法に関する典拠は、エンゲルス『自然弁証法』・『反デューリング論』、レーニン『唯物論と経験批判論』(何れも岩波文庫版訳)であるが、一般の唯物弁証法の教程の一部としてあるものは別にして、独立のテキストは、史的唯物論のものに較べれば殆んど無いに近いとさえ云っていい。ゴルンシュタイン『弁証法的自然科学概論』、岡・吉田・石原『自然弁証法』(『唯物論全書』の内)などが相当纏った参考書である。――なおマクシーモフ『レーニンと自然科学』(桝本訳)やデボーリン『弁証法と自然科学』(笹川訳)を参照。
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 エンゲルスの自然弁証法は、その根本的な対立にも拘らず、ヘーゲルの自然哲学[#「自然哲学」に傍点]と決して無関係ではない。そして
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