く労働手段体系(それに付随して労働技能)であって、この労働手段体系が、云わば労働対象にその技術性を付与するのだと云ってもいいのである。で労働対象に於ける技術性は単に二義的な意義のものに止まるだろう。特に今の場合のように、問題が技術とイデオロギーとの関係にある時、いよいよそうなのである。
さて右に述べたような生産力の技術性は、まず第一に自然科学[#「自然科学」に傍点]に対して極めて特有な関係を有っている。と云うのは、生産力の技術性から直接発生するものは技術的知識(技能[#「技能」に傍点]と知能[#「知能」に傍点])であり*、之はやがて技術学的(農学的・工学的・工芸学的・又医学的)知識なのであるが、自然科学は恰もこの技術学的要求と条件とに従って、歴史的に発生し、促進され、その課題の統制を得る、というのが、根本的な事実だからである。今更云うまでもないことであるが、自然科学は何かそれ自身の学問のイデーとか理想とかを追うことによって、発生したり発達したりするのではない。そうした科学的理念や真理の愛こそが、却って自然科学的意識の発達(ルネサンス以来特に著しい処の)の結果であって、この意識を産ん
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