黷ネい、A・アードラーやC・ユングの分析も存在する)。フロイト主義はリビドー理論による特殊な精神分析に基くということが出来る。フロイトの精神分析は云うまでもなく精神(Psyche)――広い意味に於ける意識[#「広い意味に於ける意識」に傍点]――の分析である。精神は、意識の表面に現われた処の、自覚されたる又は直接に観察される意識現象、だけに尽きるものではなくて、通常の条件では意識の表面に現われることの出来ない深み[#「深み」に傍点]に動いている。精神の本質は健康状態に於てよりも寧ろ不健康状態に於て、その構造を示すことが出来る。精神病学は云わば精神自身が自ら行なうところの最も信頼すべき実験に外ならない、とそういうP・ジャネ等の見透しに従ってフロイトは、先ず意識[#「意識」に傍点]と無意識[#「無意識」に傍点]との区別に注意する。従来精神に於ける無意識の役割は割合注目されることが少なかったが、フロイトは之を特殊な仕方によって限定した。まず第一にそれは普通無意識と呼ばれているような、単に意識されていないという状態を指すのではない。今意識されていないものもやがて、又は意識を強めることによって、意
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